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【名古屋市南区】今年の恵方「笠寺観音」へ 笠寺公園の見晴台遺跡も見どころ【2018年 節分】

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今回のおさんぽは『名古屋南区 笠寺観音エリア』です。
名古屋市南区といえば『日本ガイシホール』が有名。
ライブやイベントで来たことのある人もいるのではないでしょうか。


『日本ガイシホール』から東には、今年の恵方『笠寺観音』があります。
そこで今回のルートは笠寺観音の最寄り駅『本笠寺駅』をスタートし、隣駅の『本星崎駅』までをゴールに散歩しました。


ちなみに名古屋市南区は、「南区」という名前の行政区では日本一古いそうです。
元々は干潟であり、昔は島だった地域もあるので調べるだけでも面白いです。


お寺が多く見どころはありますが、細い道が民家の間を通っているので歩く際は注意です。
そんな歴史ある南区、笠寺観音周辺のスポットを紹介します。

 

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1.本笠寺駅

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名鉄名古屋本線の駅で、1917年に建てられた歴史ある駅です。
とはいえ改築されているので古くはないですが。


本日のゴールでもある隣駅の『本星崎駅』との間には、かつて『東笠寺駅』があったそうです。
遺構などは残っていないのが残念。

 

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駅前から笠寺観音までの道には、節分に合わせて出店がたくさん。
普段はあまり活気のない商店街(地図上赤線)も、お店の前にブースが出ていてなかなかの賑わいでした。

 

 

2.笠寺観音

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笠寺観音 正式名称は『天林山笠覆寺』

 

『本笠寺駅』から商店街を東に進み、大通りを渡ると『笠寺観音』に出ます。
境内にも屋台がズラリで、参拝客でごった返してます。

729年に元となる『小松寺』ができ、930年に再建、本堂は1763年に建造されました。

www.city.nagoya.jp



名古屋城を中心にして
南西に中川区の『荒子観音(浄海山圓龍院観音寺)』
北東に守山区の『龍泉寺(松洞山大行院龍泉寺)』
北西にあま市の『甚目寺(鳳凰山甚目寺)』
が配置されており『尾張四観音』と呼ばれています。


節分では、この四つの観音が順に恵方になっています。
また節分イベントはどの観音でも毎年行われます。


また、四つの観音を結ぶ『四観音道』は現在、『笠寺観音』〜『龍泉寺』間の一部が現存しており、千種区にある『東山給水塔』の浄水場敷地内にも通じています。
(開放イベントで見ることが可能)

 

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17時以降だとイベント終わりでスムーズに参拝できて、まだ屋台もあるのでお祭り気分も味わえました。


当日は9:00〜17:00まで節分会が行われていました。
また前日には、前夜祭が20:00〜24:00まで行われています。

その他のイベントは、毎月6の付く日に市18日に縁日が行われます。

 

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仁王門
橋の下には放生池があり、亀がいるらしく餌も販売していました。
また、敷地内には宮本武蔵や松尾芭蕉の碑があります。

笠寺観音公式サイト 天林山笠覆寺


 

・泉増院

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『泉増院』『笠寺観音』の隣にあります。
(地図上②横の青丸)



『玉照姫伝説』というシンデレラストーリーがあり、縁結びのパワースポットにもなっています。

 

もと美濃国の豪族の娘玉照姫は、あまりの美しさゆえ不運な運命に巻き込まれ、鳴海の長者の召使いとなってしまいました。

不遇な生活を送りながらも、玉照姫は決して希望を捨てません。いつも呼続の里の街道わきにあった観音像にお祈りしていました。

ある雨の日、ずぶぬれになっていた観音像に自分の笠をかぶせてあげた玉照姫は、たまたま通りかかった藤原兼平に出会いました。

兼平は心優しい玉照姫を見初めてプロポーズ。めでたく二人は結婚し、京で幸せになったのでした。

その後、二人の出会った思い出の土地には、立派なお寺(現在の笠寺観音)が建てられ、笠をかぶった観音像が祀られたというわけです。

 http://  http://www.city.nagoya.jp/minami/page/0000012482.html



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よほど伝説を推しているのでしょうか。
玉照姫と書かれたカラフルな提灯が至る所にありました。

ここをまっすぐ登ると木像があり、右に入ると境内に出られます。

 

 

3.笠寺一里塚

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『笠寺観音』から南東に進むと大きな木があります。
ここが『笠寺一里塚』


1604年に東海道沿いに築かれた交通の目印。
市内には9箇所ありましたが、現存するのは唯一ここだけです。

www.city.nagoya.jp

 

写真は2月のため枝が寂しいですが、きっと春になれば青々と葉が生い茂ります。

 

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三猿の石像(③周辺の青い丸)


笠寺観音からの道中では、三猿の石像がありました。
この道は古い民家があるので、少しだけ昔の雰囲気を味わえます。

 

 

4.笠寺公園

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『笠寺一里塚』を北に上がると『笠寺公園』に出ます。
『笠寺観音』からだと東にスグです。


公園としては結構広いです。
南側は森になっていて、遊具やバスケットゴールもあるグラウンドになってます。
北側と東側は芝生広場で、高台に登る道があります。(南の森からも上がれる)


ここは旧石器時代からの集落跡『見晴台遺跡』でもあるため、所々に名残が見られます。
また周辺地域は『見晴町』『貝塚町』『弥生町』とゆかりのある地名になってます。

 

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『きんさんざくら、ぎんさんざくら』
名古屋で有名な長寿姉妹、金さん銀さんの名を冠した桜の木です。
この地域で天寿を全うされたからでしょうか。

 

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公園の中でも特に見晴らしのいい場所にあるので、景色と合わせて楽しめます。

http:// https://parkful.net/2016/03/kasadera-park/amp/

 

 

5.見晴台遺跡

『笠寺公園』のもう一つの顔
弥生時代の集落跡で、竪穴式住居跡や縄文土器も出土しています。

200以上ある住居跡は『住居跡観察舎』で、復元住居とともに見ることが可能

 

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高射砲台跡

見晴台は戦時中、陸軍によって米空軍を迎え撃つ『笠寺陣地』として高射砲台が建てられてました。
そのため戦争遺跡としての面も持ち合わせています。


公園内では当時設置された高射砲6基のうち、2基の跡が見られます。
南側の森から高台に上がるとわかりやすいです。

 

見晴台遺跡考古資料館

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見晴台遺跡で出土した土器を見ることができます。
またロビーでは実際に土器を触るコーナーもありました。


日本で二例目の『銅鐸形土製品』が出土したことで有名になったそうですが、肝心の『銅鐸形土製品』はレプリカ
実物は名古屋市博物館で見ることができます。


また戦争遺跡でもあるため、戦時中の資料や展示品も見ることができます。
B29の垂直尾翼や焼夷弾などが展示されていました。

毎年夏には発掘調査を行っており、参加者も募集しています。

 

 

住居跡観察舎

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竪穴式住居跡のレプリカ復元住居を見ることができます。
こちらも入館無料。

壁一面に説明パネルがあり、一周しながら中心の住居跡と復元住居を見られます。

 

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復元住居には縄文人の人形もありますが、ぶっちゃけリアルで怖かったです。

 
 

6.星崎城跡

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星崎城跡の石垣

現在は小学校になっています。
敷地内に記念碑があるらしい。

『星崎城』1177年に尾張国の武将『山田重忠』が築城したものです。
城自体は『本星崎町』にありますが、隣町が『本城町』なのは元々『星崎城』があったからでしょう。

 

 

7.星宮社

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629〜641年に創建され、星にまつわる伝説を持つ神社。
星の神、天津甕星(アマツミカボシ)が祀られています。

名古屋市:星宮社(ほしのみやしゃ)(南区)


星にまつわる公式な記録は、1632年に落ちた『南野隕石』があります。
ちなみに『南野隕石』は日本で2番目に古い隕石でもあるそう。

s.webry.info



毎年10月の第一土曜、日曜『本地星宮祭』が行われており、出店が並びます。
また山車や猩々も見どころです。

 

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上に伸びる謎の階段

 

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上下知我麻(ちわま)神社

本宮の右横から伸びる階段を登ると『上知我麻神社』『下知我麻神社』が二社並んでいます。


元々はこちらがメインだったそうで、現在ではあまり気づけないような場所にありました。

 

 

まとめ

地元『笠寺』にも、まだまだたくさんの見どころがありました。
今回は恵方に関する知っているようで知らない話も調べれて楽しかったです。


この地域は前回の『覚王山』に続き、寺社仏閣が多いですね。
星崎周辺は特に、紹介した以外にも多くあります。


また『笠寺公園』は古代からの歴史がつまった遺跡でもあり、過去に思いを馳せることができます。
遊ぶだけじゃなくて学ぶこともできるので、全世代にオススメです。


名古屋のマイナーなスポットはこちら。
覚王山周辺にはあまり知られていない場所がたくさんです。

ooorinnposu.hatenablog.com

 

 

南区のさらに南、東海市にある大池公園。
そこで行われる「東海まつり花火大会」はいろんなエリアから楽しめます。 

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